縮退方策の違いによる効果測定を目的としたシナリオ案の構成要素:郊外市街地の縮退のあり方に関する基礎的検討その１

摘要

今後も続く人口減少や厳しい財政・環境制約の下、地方部での「持続可能な都市」形態として「集約型都市構造（コンパクトシティ）」が都市政策の課題となっている。多くの都市で、中心商業地の活性化と市街化区域等内の一定のエリアへの都市機能の集約化、公共交通機関の利用促進とネットワーク整備、郊外での大規模集客施設立地の抑制と市街地の外延化の防止などの取り組みが進む。しかし、人口や都市機能を集約エリアへ受け入れる施策が中心であり、郊外市街地の拡大を防ぐ措置は含むものの、人口や都市機能を非集約エリアから転出させ、積極的に市街地の縮退を図る施策はほとhどみられない。