床面との接触を考慮した床暖房とエアコン暖房の熱的快適性その 1：被験者実験概要と皮膚温・熱損失量測定結果

摘要

我が国では、住居内で靴を履かない生活様式が定着しており、人体が床面に直接接触する機会が多い。近年では床暖房の普及も進hでいることから、人体と床面との接触を考慮した熱的快適性評価は有意義と思われる。また、裸足での歩行時等、住宅内では短時間の接触によって温冷感や快適感を感じる機会が多くあり、接触による熱伝導量（以下、接触熱損失量）が非定常となる短時間接触時の熱的快適性も重要だと考えられる。さらに、冬季や冷え症等、皮膚温が低い状態では、接触時に接触部皮膚温が低下しやすく、冷たい床面との接触が熱的快適性だけでなく健康へも影響を与えることが懸念される。