ハンス・シュ ミットの1920年代の建築作品における「軽さ」の課題

摘要

本研究は、スイス人建築家ハンス・シュミット(HansSchmidt, 1893-1972)が1920年代の設計活動の中で主題とした「軽さ」の問題とそれにたいする彼の実践を分析するものである。シュミットの建築作品の図面資料や雑誌の作品紹介等を研究資料として扱い、建築作品における実践の足跡をたどり、1)建築計画、2)構造形式、3)断熱方法の３つの観点から分析し、その意義の考察を試みる。なお、前稿では彼が1927年以降に取組hだ鉄骨軸組住宅の分析を終えている。本稿では1922年から1926年までに計画された以下の作品を主な研究対象とする。