大規模商業施設の増築・既存改修における加圧防排煙システムの適用（その２ 加圧防排煙システムの評価・動作フロー、既存付室の加圧防煙化）

摘要

設計時点において、加圧防排煙システムを含む消防活動支援性能のあり方については日本消防設備安全センターにおいて検討会を設け検討中であった。本案件は平成18年度報告書に基づき審査が行われたが、平成18年度報告書では25MWの中期火災で消防活動を継続するために機械排煙の継続が要件となっていた。しかし、本建物既存部は既存の排煙設備を使用する予定のため、煙層温度が280°Cを超える24MW火災では排煙ダクトの防火ダンパーが閉止してしまい、機械排煙の継続が困難であった。そこで排煙ダクト防火ダンパーの閉止を耐熱性能のあるリミットセンサーで感知し、外壁に設けた避圧口を開放することで室内の煙を排出し室内圧力を下げる計画とし、評価を取得した。避圧口を設ける方法は平成19年度報告書以降、空気逃し口として規定されている。