和歌山県における都市部から地方への移住者に対する支援システムに関する研究

摘要

人口減少時代とともに、少子高齢化が深刻な問題となっている。これに伴い、空き家の増加が社会問題として注目されている。地方においては、大幅な人口減少と高齢化が進み、労働力や企業の流出、産業の衰退から、地域社会の活力が低下し、「限界集落」という状況が生まれ、地域活性化・地域再生が緊急の課題となっている。全国において過疎地域の割合は、市町村の45.1％、面積にすると57.2％に及ぶ。また、過疎地域集落のうち高齢者の割合が50％以上の集落は約1.5割存在し、その中で今後10年以内に消滅するおそれのある集落の割合は、約2.5割といわれている。一方都市部では、環境に対する意識の変化などの意識やライフスタイルの変化、UJIターンや二地域居住の普及推進により、「都市から地方への」田舎暮らしを求めて移住を考える人もみられる。