機械共有による全偏波保持型デュアルコムファイバレーザー光源の相対線幅

摘要

デュアルコム分光法は、サンプルの光領域の情報を高速、高分解能、広帯域に取得することができるため注目を集めている。しかし、従来のデュアルコム分光システムでは、わずかに繰り返し周波数(f_(rep))が異なる2 つの光コムを発生するための2 台のモード同期レーザーと、それらを高精度に相対安定化するための複雑な制御系が必要であるために、システム全体としては大掛かりとなる実用上の課題が存在した。この問題を解決するために、これまでに我々は、1 台のファイバレーザー共振器から2 つの光コムを同時に発生可能なデュアルコムファイバレーザーを開発してきた。本研究では、さらなる簡便化と堅牢化を目指して、2 台の独立な全偏波保持型モード同期ファイバレーザー共振器を機械的に共有したデュアルコムファイバレーザーを開発した。