気候アナログで実感する今世紀末の温暖化状況下におけるロシア主要7都市の気候

摘要

本研究では、ノンパラメトリックな気候アナログ手法を用いて、温暖化に伴う地上気温上昇が大きいロシア主要7都市の今世紀末頃の将来気候が、どの地点の現在気候と類似しているか同定を試みた．主要7つのターゲット都市は、いずれも南北方向に5º程度南下する傾向がみられた。これは、およそ3°C程度の年平均気温差の南北分布と一致している。エカテリンブルグを除き、ターゲット都市とアナログ都市間の距離はあまり大きく無かった。これは、地上気温の自然変動範囲内であれば、地上気温と降水量のパターンが類似している同じ気候区分から、アナログ都市が選ばれることによる．