中空陰極ランプ中カリウム原子の仕事関数測定

摘要

我々は大学や高校の授業で利用できる光電効果の実験教材開発を目的に、原子吸光分析に用いられる中空陰極ランプ（HCL）を光電管として利用した仕事関数測定法を新たに提案し、遮光が不要で様々な金属の仕事関数を比較的簡単に求めることができる実験教材の実現を目指して研究を進めている。今までにCs 陰極のHCL を用いて、単色光をその陰極へ照射し、入射光波長に対する光電効果信号の強度変化からCs の仕事関数が求められることを明らかにした。今回はこの測定法の汎用性を確かめるために、異なる陰極元素のHCL に換えて同様の実験を行い、その陰極元素の仕事関数を再現性良く求められるかどうか確かめた。