プラズマ照射による植物へのタンパク質導入の機序解明に向けた植物細胞の顕微鏡観察

摘要

近年，農作物の品種改良の方法としてゲノム編集が期待されている。ゲノム編集とは， CRISPR/Cas9 などの部位特異的ヌクレアーゼと呼ばれるタンパク質またはタンパク質/RNA 複合体を細胞内に導入し，特定のDNA配列を選択して切断することで遺伝子を精密に改変する技術である。現在，動物細胞へタンパク質を導入する技術としては，リポフェクションやエレクトロポレーションなどが開発されているが，植物細胞は細胞壁やクチクラ層を持つため，従来の導入技術では適用できる植物種や組織が限られている。