光誘導吸収法及び変調光起電力法による有機薄膜太陽電池の二分子再結合定数評価

摘要

有機薄膜太陽電池(OPV)の電荷輸送過程において二分子再結合過程を明らかにすることは重要である。その二分子再結合過程を特徴づける物理量として二分子再結合定数γが知られているが、その評価には過渡吸収分光法や開放光起電力減衰法などが用いられる。一方、変調分光法の一種である光誘導吸収(PIA)法、変調光起電力(MPV)法を用いてもγを評価することが可能である。変調分光法であれば比較的S/N良く測定できるため、実デバイスを用いて、広い励起光強度範囲で測定することができる。本報告では、この二つの測定法を用いて P3HT(poly(3-hexylthiophese2,5-diyl)):PCBM([6,6]-phenyl-C61butyric acid methyl ester)バルクヘテロ接合を有する逆構造OPVの二分子再結合定数を評価し比較を行った。