Reel-to-Reelシステムを用いたVapor-Liquid-Solid成長法によるYba_2Cu_3O_y線材の作製

摘要

REBa_2Cu_3O_y(REBCO, RE =Y, Sm etc.)超伝導線材の低コスト化のためには、作製速度の高速化が必要とされる。しかし、パルスレーザ蒸着(Pulsed Laser Deposition :PLD)法を用いた場合、成膜速度の増加に伴いa軸相が成長する。そこで、我々はPLD法を用いた液相成長法であるVapor-Liquid-Solid (VLS)成長法を用いることにより、結晶配向性を良好に保ち、かつ高速成膜が可能であることを確認した。しかし、これまでの報告は静止系での報告であり、産業応用のためには基板を動かしながら成膜する移動系による長尺化が必要不可欠である。VLS成長法では、Solid、LiquidとVaporの三層積層が必要であるが、移動系においてはliquid layerは一旦成膜温度以下に下がるため、Vapor からの原料供給時にそのliquid layerを融解させる必要がある。