自発的な緑化を取り入れた都市緑地計画: 東京下町地域での実態調査を通して

摘要

都市部でのヒートアイランド現象の影響が顕著となっており、地方公共団体によって各種の対策が講じられてきた。都市の緑が環境問題を緩和するには、植物の諸機能を最大限発揮させる必要がある。近年の都市緑地の公民連携による管理の流れからもわかるように、公共のみによる緑化と管理には限界がある。そこで、市民による自発的な緑化は、今後より一層重要となると考えられる。自発的な緑化を都市緑地に取り入れる方法を検討するために、①自発的な緑化のネットワークの必要性、②植え方と植物の多様性、③持続的な維持管理の仕組みの3 点を明らかにする。