南満州鉄道付属地における公園の空間構成と計画の変遷に関する研究

摘要

20 世紀前半、日本は旧満州において、南満州鉄道株式会社( 以下、満鉄) を中心にインフラの整備を重点的に都市計画を行っていた。その中で注力されていたものの一つに公園がある。満鉄の公園の計画の解明は草創期であった近代日本公園史にとって重要である。　関連する既往研究は、李らによる奉天の南運河帯状公園の歴史に迫った研究、奉天の公園緑地系統計画の概要をまとめた研究、満州の公園の面積等を数値的にまとめた清水、佐藤らの研究などがある。本研究では、満鉄付属地を対象とし、既往研究で見受けられない公園の具体的な空間構成と計画の変遷を解明することを目的とする。