院内助産所の運営継続に関する研究: 7 年後の追跡調査を通して

摘要

病院内で助産師が主体的に妊婦に関わる動きとして、1997 年に院内助産所が神戸市の病院で開設された。院内助産所は年々増加し、平成29 年厚生労働省医療施設調査によると、分娩取扱施設（病院1,031 カ所、診療所1,242カ所）の院内助産所は病院では160 カ所、診療所では54カ所あり、分娩取扱い施設（2,273 カ所）の１割程度が設置するに至っている。しかしながら、数年で閉鎖や休止する院内助産所も多い。筆者がおこなった2011 年調査１）で調査対象とした院内助産所59 カ所について、ホームページや電話などで確認をおこなったところ、2018 年時点で院内助産所を継続しているのは31 カ所であり、約半数が閉鎖や休止となっている状況であることがわかった。