コンクリート型枠用合板の転用がコンクリートの品質及び合板の表面性状に及ぼす影響その1 研究概要およびコンクリートの吸水性・光沢度に関する検討

摘要

せき板に用いられる型枠用合板は，環境保護の観点から使用量の削減が推し進められ，それに伴い合板の代替材料となる材料の普及が求められている。しかしながら，安価で施工性の良い合板はコンクリート型枠として根強いシェアがあるというのが現状である。また，打放しコンクリート仕上げの場合を除いて，現場では前述の環境保護及びコスト削減のため型枠が転用されることが多くある。型枠の転用の可否の判断基準は，経済スパンにも依存していると考えられるが，転用の回数と仕上がりの精度，性能との関係性を明らかにした研究は中田・大塚らの一連の研究によるほかは数少ない。また，剥離剤や施工状況の違いなどにより型枠の転用可能な回数やコンクリート表面の精度，性能に影響が出てくることが予想されるが，これを含め，未だに現場や施工者の経験則によって決められているところがほとhどである。