大阪市ベイエリアの街路形成プロセスにおける干拓の地形的特質の継承と消失に関する研究

摘要

本研究では、古地図を基礎資料として、大阪の干拓エリアにおける街路の形成に関する知見を得ることができた。多くのあぜ道の軸は近世から現代にかけて、鉄道や幹線道路の整備、あるいは埠頭の整備などの工業化にともなう港湾開発によって失われている事が明らかとなった。今後の課題としては、干拓エリアにおけるそれぞれ異なった要素により規定されている街路システムと、現在の利用実態との関係性について詳細に検討することがあげられる。