外部PC 鋼棒応急補強による柱主筋の修復付着強度に関する実験的研究（その9）試験体サイズによる影響の追加検討

摘要

本報では，縮小試験体を追加し試験体サイズの違いが修復付着強度に及ぼす影響を検討した。以下に本報で得られた結果をまとめて示す。1） 修復付着強度bru は，初期損傷がない場合の付着強度bu を基準とし，これを主筋径db で基準化した損傷導入載荷終了時の隅主筋の自由端すべり量scd で低減することで統一的に推定できると確認できた。2） scd は主筋群投影面積ap に対する付着割裂ひび割れ面積acr により評価することができ，縮小試験体で得られる関係性は実大試験体も同様に適用できる。3） scd は主筋径db で基準化したひび割れ幅ws でもおおよその評価ができると考えられる。