欧州宇宙輸送：そのイノべーションとブレークスルー

摘要

1965年11月26日、フランスはディアマンA ロケ ットで42kgの衛星アステリスクの軌道投入に成功、 世界で三番目の衛星打上げ国となった.米ソに遅れ ること約8年、日本がおおすみの打上げに成功して 四番目の衛星打上げ国になる約4年前である.日本と欧州は打上げ機を取り巻く環境に類似性が ある.しかし最初の衛星打上げの成功につづいて両 国が歩hだ道は対照的であった.具体的な事実を積み重ねる日本のアプローチに対 して、欧州のアプローチはコンセプト重視である点 が特徴的であると思うが、本稿ではアリアンスぺ一 スを例にとり、コンセプト重視のアプローチが欧州 宇宙輸送において実現したイノベーションとブレー タス/レーについて述べる.