PV出力予測大外れを考慮した蓄電池システムと発電機群の計画·運用に関する基礎検討

摘要

2011年を境に日本の電力·エネルギーをとりまく環境は大きく変化した。2011東日本大震災を受け，原子力発電の多くが停止され，再生可能エネルギーが注目を集めている。中でも太陽光発電（Photovoltaic generation：以下，PVと表記）は他の再生可能エネルギーよりも導入が急速に進hでいる。しかし，PVは急な天候の変化などで発電電力が大きく変化する。そのため，PVの大量導入による電力の需給バランスへの影響が問題となっている。例えば，日射が予想より小さかった場合は電力が不足し，供給支障が発生する可能性がある。また，反対に日射が予想より強かった場合は電力供給が過剰となってしまう可能性がある。これらの課題を解決するためには電力調整の主役を担う火力発電機群の計画·運用が重要となってくる。また，余った電力を蓄電でき，それ以外の時間帯で利用できる蓄電池システムBattery Energy Storage Systems： BESS)の運用を行うことで供給支障や電力余剰が改善できると考えられる。