球電極ESDに伴う過渡磁界のシールデットループプロ一ブを用いた測定

摘要

ESDによる過渡電磁波の放射メカニズムを検討する上で，球電極ESDに伴って発生する過渡磁界をシールデットループプローブで測定し，この磁界強度から，放電電流ピーク値の推定を行った.その結果，以下のことがわかった.(1) シールデットループプローブの磁界アンテナ係数を2つの同一特性のプローブを用いて，2アンテナ法で求めることが可能であることを示した.(2) 放電電流に伴う出力電圧は放電電圧の上昇に伴って増加する傾向を示し，600 Vでピークを示し，これを越えると出力電圧は減少する傾向が確認された.また，この傾向は電磁波強度特性と同様であった.一方，磁界強度は放射電磁波特性とは異なり球電極直径に依存しない傾向を示した.