分岐器構造を考慮した走行安全性および部材強度の評価方法

摘要

新しい分岐器構造を検討するためには，走行安全性の評価および軌道部材の強度評価を実施する必要がある.本研究では，走行安全性の評価と軌道部材の強度評価を分けることとし，走行安全性の評価は分岐器の線形のみを梁要素で模擬した簡略軌道モデルにより，部材強度の評価は簡略軌道モデルの解析結果の輪重，横圧を外力とし，その荷重をソリッド要素でモデル化した分岐器部材に1輪軸で静的に載荷する詳細モデルにより，それぞれ評価する手法を開発した.開発した評価手法を用いることで，分岐器全体をソリッド要素でモデル化し走行安全性と部材強度を同時に評価できるモデルより，計算時間を約70%減少できることを確認した.さらに，開発した手法を用いて分岐器構造を考慮した走行安全性に関するケーススタディを実施し，本評価手法の活用例を提案した.