個人の考え方に対応したヘイトスピーチ遮断手法の提案

摘要

日本国内では、国内に居住する外国籍の人らへの差別、宗教の差別や排除の扇動をするような言動（ヘイトスピーチ）が古くから続けられてきた。2019 年12 月、川崎市で「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」が可決、成立し、道路や公園などでのヘイトスピーチに刑事罰が科されることが決定した。しかし、ネット上でのヘイトスピーチは罰則対象から外れており課題が残っている。本研究では、ネット上でのヘイトスピーチ問題の解決策として、ブラウザ上でヘイトスピーチを遮断し、情報の受け手に不快な情報を見せないようにする手法を提案する。この手法は、個人の考え方に合わせ、必要以上な情報遮断を行わないため、情報発信者の表現の自由を侵さない利点を持っている。