ガス管内探査ロボットの視覚機能と深層学習を用いた曲管部の湾曲方向検出に関する研究

摘要

近年，インフラの老朽化が問題になっており，ガス管もその一つである．ガス管の多くには鋼鉄管が使用されているが，鋼鉄管の腐食や耐用年数の問題から交換が求められている．ガス管は本支管と，本支管と家庭を結ぶ灯外内管で構成されており，経済産業省の調べによると，交換の必要なガス管は，本管で2170[km]，灯外内管では2.8 万本も存在している．これらの原因として，交換工事の効率の悪さが挙げられる．現在，ガス管の交換工事は，地中に埋設されたガス管を掘り起し，腐食部分を特定する方法を採っており，ガス管が破損していると思われる区間を全て掘り起こす必要があるため非常に非効率である．そこで，より効率的に腐食，破損部分を発見するために，筆者らはガス管内探査ロボットWater-4を開発した．