フードバンクにおける食品配送スケジュール最適化手法: 強化学習の適用に向けた検討

摘要

日本では，年間約643 万トンにのぼる食品ロス（本来食べられるにも関わらず廃棄されてしまう食品）が問題となる中，処分される食品を経済的貧困や社会的孤立に苦しむ人々へ提供する活動を行う“フードバンク”の活動が，近年活発になってきている．著者らはフードバンク八王子からの依頼を受け，フードバンクに特化した食品配送管理システムを開発している．本稿では，当該システムに実装する食品配送スケジュール最適化機能へ強化学習を適用する．仮想環境下での実験を通して，当該機能への強化学習適用の妥当性や，今後の実用化に向けた課題について考察する．