画像認識による切羽の落石検知･警報装置の開発

摘要

著者らは，切羽監視人の傍らに設置した高感度カメラおよび高性能パソコンによるリアルタイムの画像処理により，災害につながる切羽（地盤）の崩落の予兆である小石や吹付けコンクリート片の落下をいち早く捉え，落下物が動き出してから0.1秒以内に警報を与えることで作業員を危険箇所から迅速に待避させる装置を開発した．この装置は誤った警報を出さないよう，画像認識により人や機械の動きを落石と間違えない処理により，高い信頼性を確保している．本警報装置は山岳トンネルの現場に導入され，監視人と機械の2つの目による切羽の監視により監視人の負担を低減する他，切羽における作業員の安全確保に貢献している．