嗅覚刺激における眼球電位を考慮した脳波のα波変動を用いた快適度評価法の提案

摘要

香りの快-不快の客観的な評価方法の一つに、脳波のα波リズムを用いた快適度評価法がある。先行研究から、脳波のα波リズムを用いた快適度評価の結果は、心理アンケートで得られた結果と一致することが示されている。しかし、快適度評価に用いる脳波には眼球電位などの雑音が混入し、快-不快を示す脳波信号が十分に得られない。さらに、現在の快適度評価方法では、興奮-不快を示す第四象限での評価が十分に機能していない。本研究では、嗅覚刺激提示前後の脳波に対して、脳波に混入した眼球電位による雑音を考慮し、さらに興奮-不快を示す第四象限での評価を改善した上で、従来の快適度評価法と今回新たに提案する快適度評価法との比較検討を行った。