交通特性を考慮した大都市圏ニュータウン駅周辺地区整備案の評価

摘要

大都市圏では高度経済成長期の人口の都市集中により発生した住宅需要にこたえるため，鉄道駅を中心とした大規模ニュータウンの開発が行われた．その駅周辺地区は，道路や公園などと同様に不特定多数の人が利用する公共性の高いエリアである．しかし，（1）自動車利用のパーソナライズ化による駅利用者の減少と地域間競争の激化，（2）駅と周辺街区との連続性が乏しい，街の顔としての魅力に欠けている等，その施設や空間は利用者にとって必ずしも満足すべきものとはなっていない，という現状が見られる．