電子受容体が膜ファゥリング進行細菌(FGB)の代謝および膜ファゥリングポテンシャルに及ぼす影響

摘要

膜分離活性汚泥法（MBR)において，膜ファゥリング進行の抑 制は重要な課題である.本研究室ではこれまで，実都市下水処 理を行うパイロットスケールのMBRより，膜ファゥリングの進行に 大きく影響を及ぼす，膜ファゥリング進行細菌（FCB)の単離'同定 に成功している.しかしながら，FCBが都市下水処理を行うMBR の膜ファゥリング進行にどのように関与しているのか不明な点が多 い.そこで本研究では，同定されたFCBの1種である，Klebsiella quasipneumoniae strain S05 (S05株）を用い，電子受容体が S05 株の膜ファゥリングポテンシャル（FP)，バイオポリマー（BP)生成に 及ぼす影響，およびS05株の存在率が活性汚泥の膜FPに及ぼ す影響を評価した.