下水処理場の運転変更による環境負荷の変動特性の評価

摘要

下水処理場においては、栄養塩除去のため高度処理 運転に移行しているが、その効果を理解しやすい指標で 評価することや、処理水質の改善効果を総合的に議論す ることが求められている。一方で、著者らはライフサイクル アセスメントの手法を用いて下水処理場から排出される環 境負荷について、処理水由来の環境負荷も含めて統合 的に評価できるモデルを提案している。本研究では、下 水処理場において、硝化抑制、硝化促進、段階的高度処 理、高度処理運転などの運転変更があった期間に着目し、 提案したモデルを用いて環境負荷の変動特性を評価した。 これにより、下水処理場の高度処理運転の有用性を検討 したので報告する。