製油所の排水処理施設から廃棄されるオイルスラッジの減容化

摘要

近年，石油関連施設における環境対策が厳しくなつている.本プロジェクトで対象とした製油所では，自国では効率的に処理できない様々な廃棄物が未処理のまま貯蔵施設に蓄積されているが，貯蔵スペースに限りがあるため，減容化が急務となっている，本プロジェクトでは，対象製油所において最儍先課題となっている排水処理施設由来のオイルスラッジの減容化実証試験を実際の製油所内で実施した.減容化対象としたオイルスラッジは，含水率が約81%，油分濃度が約12.8%であったため，『脱水処理』と『炭化処理』を組み合わせて減容化と油分除去を実施した.試験の結果，脱水処理により48〜55%滅容化できた.さらに脱水処理後の脱水ケーキを炭化処理することにより91〜92%の減容化と，99.9%以上の油分を除去できることを示した.2つの処理を組み合わせることで，99.9%以上の油分を除去しつつ95%以上のオイルスラッジの減容化が可能であることを示すことができた.