デザイン思考アプローチを用いた広域観光支援システムの再設計

摘要

近年，DMO などの広域での観光周遊促進が活発化している．また，車を使わずに公共交通機関を利用する観光客が増えており，筆者らは公共交通機関を利用する観光客を対象に，広域での観光周遊促進を目的としたシステムを開発してきた．しかし，行政や観光客が抱える課題や潜在的な要求を十分に考慮できていなかった．そこで，本研究では岩手県平泉町を研究フィールドとし，デザイン思考アプローチによるインタビューや観察等の定性的調査を主としながら，RESAS 等のビッグデータを適宜併用することで，観光客の深い理解と問題分析を行った．本稿では，分析結果を基にシステムの再設計について検討した結果を報告する．