3Dプリンタを用いて機械部品を作製する場合,少量多品種生産が可能であること,Near Net Shape成形であるため材料の歩留まりがよいこと,複雑な形状の部材を少ない工程で作製できるなどの利点があり,3Dプリンタによる製造コスト削減が期待されている.また,マルェージング鋼やTi合金など,いわゆる高強度の難加工材であっても,複雑形状の成形が可能である.すなわち3D プリンタによって,高強度材を用いた複雑形状機械部材の作製が可能となっている.そのような部材を実用化するには,3Dプリンタで作製した高強度鋼の疲労挙動を理解する事が重要であるが,疲労挙動に関する研究報告は数少ない.本研究では.析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼で,強度が高いために難加工材でもあるSUS630ステンレス鋼の回転曲げ疲労試験片を3Dプリンタで作製し,その疲労挙動を検討した.
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