荒川支流入間川における未規制有機汚染物質の精密質量分析計を用いたノンターゲット分析

摘要

現在、極めて多種多様な化学物質が合成されており、また環境水中でも確認されている。例えばCAS REGISTRYには1億4400万種の化合物が登録されている。一方で、我が国の環境基準、要監視項目、要調査項目を合わせても261項目であり、環境水中の存在が調査されている化合物はごく一部である。調査対象となっていない未規制物質については、環境中における存在や挙動に関する情報がほとhどない。近年、精密質量分析計の普及により、環境試料に存在する物質について、分析対象をあらかじめ設定しない分析であるノンターゲット分析を行うことが可能になってきている。これにより、未規制のものを含めて有機汚染物質の追跡が可能である。