舶用ジェット式スクラバによるBC 粒子除去メカニズム解明に向けた数値計算

摘要

排ガスに含まれるブラックカーボン粒子（以下、BC 粒子）は北極圏の氷雪を融解させる環境影響等が懸念されており、世界の動向としてその排出抑制が求められている(1)。国際海運からのBC 抑制については、国際海事協会（IMO）で検討が行われており、BC 削減の一つとして「舶用スクラバ」が挙げられている。スクラバは排ガスに洗浄水を噴霧し、ガス内に含まれる硫黄分の除去を目的とする装置であり、船舶への搭載が進hでいる。本研究グループにおいて、実際にスクラバによるBC 粒子の除去効果を実機試験にて確認したが、その詳細な除去メカニズムは明らかとなっていない。そこで本稿では、スクラバによるBC 粒子除去メカニズム解明を目的とし、数値計算を行う。