超高負荷タービン翼列におけるスキーラ翼端による漏れ流れの低減メカニズム

摘要

地球温暖化や化石燃料の枯渇に対する懸念から，航空用および発電用として用いられるガスタービンの環境負荷低減に向けた研究が盛hに行われ続けている．ガスタービンの空気力学的性能を向上させる方法の一つとして，その主要構成要素の一つであるタービン翼の転向角の増加による高負荷化がある．この高負荷化はタービン翼一枚あたりから得られる負荷が増加するため，タービン翼枚数および段数の削減を可能にする．しかし，高負荷化は必然的に翼間圧力勾配を増大させるため翼間流路内の二次流れを増強させ，翼列の空力性能を著しく低下させる恐れがある．そのため，二次流れの増強を抑えつつ高負荷化を実現するためには，二次流れを低減できる技術の適用が必要不可欠となる．二次流れは主に馬蹄形渦，流路渦および翼端漏れ流れなどにより構成されており，各現象に対して低減技術が提案されている．