(1)環境配慮設計の現状と課題

摘要

鋼材は、資源循環性に優れた構造材料である。製品と しての使用寿命が尽きたあと、スクラップとして効率よ く回収され、高品質の製品としてリサイクル（再生産） することができ、そのリサイクルをほぼ無限に繰り返す ことが可能である。廃,を出さず、新たな天纖源を 必要としないという点で、鋼材のリサイクルは環境性に 大きく貢献しているが、再生産は、新たに製銑·製鋼す る過程ほどでないにしろ、大量のエネルギーを消費し、 ニ酸化炭素を排出する。もし、構造部材としての鋼材を リユース（再利用）したならば、解体•搬送•補修•加 工•組立のみで、再生産のための溶融を伴わないために、 エネルギーの消費と二酸化炭素の排出量を大幅に削減で きる。鋼材の環境性を高めるためには、建築物の長寿命 化と並hで、リユースの推進が有効である。