PV大量導入時の広域系統運用についての基礎検討 :連系線ベース潮流（P_0)変更手法

摘要

近年，発電時に燃料を使用せずCO_2を排出しない経済的でクリーンなエネルギー源として太陽光発電（以下，PV) に関心が高まり，政府はPVの導入促進を行ってきた。電力 広域的推進機関によると，2016年度末時点のPV導入量は， 全国で40.6GWで10年後には約1.8倍の71.62GWに急増す る見込みである。このままPVの大量連系が進むと，昼間 のPV出力ピーク時における余剰電力の発生や，出力変化速 度不足などの問題が生じる恐れがある。実際，需要が低い 春休日の晴天時にPV出力が需要の大半を占める事象が多 発しており，揚水発電所の上池水位を事前に下げる対応や，当該時間帯で揚水運転を行うなどでPV出力のピークを乗 り越えている。