単段式スペースプレーンの上昇フェーズにおけるウェーブライダー形状の有効性

摘要

スペースプレーンは，次世代の再使用型宇宙往還システムとして期待されている．しかし，スペースプレーンは技術的困難点が多く，実現可能性は極めて低い状況にある．また，機体コンセプトが多岐に亘っており，明確な設計指針も得られていない．そこで我々は，第一宇宙速度で地球低軌道に到達するミッションを仮定し，機体形状と飛行経路を統合的に最適化する研究1)を行った．その結果，マッハ7でRBCC のスクラムジェットモードからロケットモードに切り替えることで，熱拘束を満足しつつ消費推進剤質量が最小となる解を得た．一方で，マッハ7以上の領域までスクラムジェットモードを使用した解は，全て熱拘束を満足することができなかった．