大学衛星の発展とUNISEC

摘要

これまでみてきたように, UNISEC は15 年の活動を通し, 多くの大学が衛星開発に参画するような下地を作り, 「「見せ合い，競争し，切磋琢磨する」カルチャーを醸成してきた. しかし, 組織が大きくなり, 時間がたつにつれて, 設立当初の目的が忘れられているような弊害も起こっている. その解決の一助として, UNISEC の価値観や心構えを再確認する作業を行っている. UNISEC の活動が世界に広がっていく中で, よりどころとなる行動規範を文章として示せることは重要であり, 海外の関係者とも協力しながら, 最終稿の作成に向かう予定である. また, 成功する衛星開発にとって大きなサポートとなるであろうレビュー体制やノウハウについて, 基本になる考え方から詳細に議論した. 最後に, トレーニングツールを使用したハンズオン授業から, レビューのサポートを受けながら, 本物の衛星開発に展開していく人材育成のシナリオについて紹介した.