コンタミネーション対策：「ひとみ」の実績とＸ線天文衛星代替機に向けた検討

摘要

「ひとみ」では、検出器のＸ線入射窓が衛星内にむき出しになっていたため、コンタミネーション対策が難しかった。軌道上運用期間が短く、結果的にコンタミネーション対策がうまく行ったかどうか、確認できなかった。代替機は、基本的に「ひとみ」と同じ設計を踏襲するため、コンタミネーション対策の方法を抜本的に変えることはできないが、ベーキングを丁寧に行うなどの手法により、要求値に対してより大きなマージンを確保することは可能である。将来衛星に対しては、コンタミネーション対策をより定量的に行うため、JAXA 研究開発部門で開発中のJ-SPICE2 を積極的に活用することが望まれる。