火星上CO——2 のCH4 資源化のための低温低圧プラズマ触媒プロセス

摘要

近年，サバティエ反応CO2 + 4H2 → CH4 + 2H2O (1)を用いたCO2 のCH4 変換による資源化が注目を集めている．特にこの反応は，資源の限られる火星探査において，火星大気中の95 ％を占めるCO2 と，火星上に存在するH2O から得られるH2を用いたエネルギー資源化法として期待されている1, 2)．従来のCO2のCH4 変換法である触媒法では，1 気圧以上かつ200°C以上の高温高圧条件が用いられる3)．しかし，火星は低圧低温(750 Pa, -60 °C)であり，高温高圧プロセスは適さないこと，また，サバティエ反応は発熱反応であり，意図しない温度上昇により触媒活性が失われることが問題となる．