光ファイバー先端熱源を用いた超小型レーザー加熱推進機の研究開発

摘要

近年，各国宇宙機関による人工衛星の相乗りビジネスの展開により，世界各国の民間企業や教育機関において超小型人工衛星の開発・運用が活発に行われている．しかし，これまでの衛星のほとhどはスラスタを持たないため軌道の維持・変更を実施することが出来ない．今後ミッション内容の更なる高度化を図るためには，超小型人工衛星での運用を想定した低消費電力でかつ高比推力なマイクロスラスタの開発が必須であることは明白である1-5)．東海大学堀澤研究室では世界に先駆けて高い比推力を期待できるレーザースラスタの研究開発を行っている6)．本稿では，光ファイバーの一端に酸化チタンの被膜を施した光ファイバーと低消費電力で作動可能な半導体レーザー（Laser diode，LD）光源を組み合わせたレーザー熱源に着目し，それを利用した超小型レーザー加熱推進機の開発について報告する．