スマートメーター通信方式選定等の設計手法と実フィールドにおける設計評価

摘要

コストや各通信方式の特性を考慮し，100m メッシュ単位で各スマートメーターの通信方式やコンセントレータ・レピータの置局を設計することで，より経済的となるスマートメーター通信ネットワークの設計結果が得られた。また，本設計結果は実フィールドでの検証から，2 次元の設計としては妥当と評価できる。都市部・郊外においては，内廊下型マンションに設置されているものを含め無線マルチホップ方式と設計されたすべてのスマートメーターが通信可能であり，コンセントレータの冗長化も図られていた。ただし，設計とは異なるコンセントレータに収容されるケースもあるため，コンセントレータの収容台数を定期的に監視し，超過する場合はコンセントレータの増設等を検討する必要がある。郡部においては，障害物等の影響により通信不可となるケースが想定され，その場合は，通信方式の見直しやレピータの追加設置が必要となる。一方で，周囲環境によっては，無線マルチホップの電波が想定以上の範囲まで届く場合もあるため，レピータの設置は，スマートメーターがある程度設置された後に，通信接続状況を確認してから必要性を判断する必要があると言える。