キユウリの体を支えるらせh構造を持つ卷きひげの力学的挙動

摘要

キユウリは，周囲の構造物に自らの一部を巻きつけ，自らを支え成長する従属型植物のーつで，多くの巻きひげを縦横に伸ばし，細長い体全体を支えている.キユウリの卷きひげには，中間部で螺旋の向きが反転した反転螺旋構造があり，その特有の形態から，古くから禾科学者を魅了し，ダーウィンの著書[1]に掲載されている.近年では，巻きひげか支持部に触れた際に表皮近傍に発生するリグニンに着目した研究[2】や，セルロース纎維を用いた巻きひげの反転ら旋構造生成を再現した研究[3】，へチマの三又巻きひげの螺旋变形による巻き上げ荷重に関する研究[4]など，様々な研究が行われている.しかしながら，これらの研究の多くは生理学的觀点からの研究であり，巻きひげの反転ら旋構造やつる植物自身の構造を力学的観点からの研究した例は，あまり報告されていない.