展開挙動シミュレーシヨンと空力弾性解析のための展開翼モデル

摘要

JAXAやNASA, Lockheed Martineなどは次世代航空機冀として，飛行中に折り畳み展開できる展開翼を提唱している（図1).ジョイントとァクチユエータにより，既存の航空機には実現できない大きな形状変形ができるため，収納スペース節約とフライトエンベロープの拡大が可能となる.展開翼の早期実現には数値モデルを用いた時間領域での折り畳み展開シミュレーションと周波数領域での空力弾性解析が重要である.しかし，航空機の構造解析で一般的に用いられる線形有限要素モデルは周波数領域の空力弾性解析には適用できても，時間領域の折り畳み展開シミュレーションには適用できない.折り畳み展開シミュレーションを行うには，弾性変形だけでなくジョイント周りに生じる大きな剛体回転を表現する必要があるからである.