風力熱発電の実風況等を用いたコスト予測

摘要

不安定な風のエネルギーを直接熱エネルギーに変換し高温蓄熱を通して安定電力を得る風力熱発電について、その経済性を従来型技術と比較検討した。風力熱発電は効率の悪い熱機械を採用するため非合理的に見える。しかし定量的に検討すると単純化した風況でも実際の風況でも、数時間以上の長周期での安定化を考えると従来風力に電池を組み合わせて安定化した場合より発電コストは安くなった。さらに日本での高い送電コストと待機火力を準備せざるを得ない状況を考えると従来型風力よりも経済的となった。この経済性は高温蓄熱コストが非常に安い事と、ダイレクトドライブシステムを安価に建設できるためである。この経済性比較を三通りの手法で行い、いずれでもこれが確認された。