長頸竜類の横方向滑空遊泳性能に関する研究

摘要

長頸竜類は中生代に生息していた水生爬虫類の主だ った一種である1)．中生代は三畳紀からジュラ紀そして白亜紀を含む時代である．この時代に生息した長頸竜類を化石を通して知ることが出来る．Fig. 1 は比較的首が長いHydrotherosaurus であり，Fig. 2 は比較的首が短いBrachauchenius である．この二種類の長頸竜類は捕食活動が異なっていたことが知られる．前者は海底の貝類を捕食し，後者は海中の魚類を捕食していたことが化石から明らかになっている．この違いは二者の遊泳性能の違いを示唆する．我々はその遊泳性能の違いを流体工学的アプローチから考察することを考えた．本報告においては横方向の滑空遊泳性能について運動方程式とCFD そして運動シミュレーションにより明らかにする．