BTき電回路地絡時の信号用保安器損傷要因の検証

摘要

BTき電回路の地絡事故に起因したレール電位上昇によつて踏切制御子等が損傷する事象が報告されている。シミュレーションによって、地絡時のレール電位はレール漏れ抵抗に支配され、最大で2000Vを超える電位が発生する場合もあることがわかった。レール電位上昇に伴う保安器動作時の接地抵抗値と発生熱量を計算した結果、地絡時のレール電位上昇が1000V程度と比較的低いレール電位においても、接地抵抗値がA種接地程度以下の踏切制御子については保安器が損傷する可能性が高くなると推定される。