建物群における水蓄熱空調システムの運用最適化手法に関する研究(第2報)シミュレーションモデルの構築

摘要

本報では現状のシステムの性能を再現するシミュレーションモデルを構築し、三方弁の制御の有無や熱源の起動·停止条件についてケース検討を行った。 その結果、三方弁の設定温度を下げることで、昼間の熱源機器の稼動を夜間にシフトさせられること、夜間運転の割合が増えるとエネルギー消費量が増加することが分かった。今後は、ピーク値も分析に加え、負荷に応じた適切な蓄熱設定温度の検討を進めると共に、実際建物に適用してその効果を把握する。また得られた結果から適切な設定値の決定方法や各システムの運転上の課題(制御を含めた不具合)を早期に発見するための簡易な計測方法について検討を進め、水蓄熱槽を持つ他の建物に水平展開していく予疋である。