上下水道施設における制御技術と現状

摘要

わが国における上下水道施設の多くは高度経済成長期以降、都市化の進展や産業の急速な発達等に伴う衛生問題、水環境問題解決のため、短期間で急速に整備が進められてきた。そのため多くの地域で現在施設の老朽化が進行し、改築更新需要が年々增加している。一方国や地方の財政状況の逼迫により、水道施設整備費予算や下水道事業予算は年々減少傾向である。またいわゆる団塊の世代の退職、行政組織のスリム化等により、事業主体である地方公共団体の上水道職員及び下水道職員数は、ピーク時と比較して約3分の2程度まで減少している。